ムンジャンガン・ジャングル&リゾート
クタから車で約4時間、バリ島西部の国立公園内にあるこのホテルにようやく着いた。北岸の道路からゲートを入るとそこは別世界と言っても良く、心地のいい自然の香りでいっぱいだった。ホテルの建物までの道は舗装されていない。森の中をゆっくり進む。この道は動物たちも通るため、制限速度は20kmだ。

このホテルは海陸両方のアクティビティを楽しめるリゾートホテル、と言う位置づけになっているらしいが、国立公園の自然保護地区内であることから、必要最小限に人の手が加えられ建てられており、自然を守るためにむしろ客の方がこの場所の決まりに合わせなければいけないこともある。しかし多少の不便も、この自然の中ではほんのちっぽけなどうでもいいことだ。
どの場所も、どの人も、どの生き物もすばらしく、何をしても、何もしなくてもその一時一時が最高に楽しい、そんな気分にさせてくれるバリでは希少なホテルだと思う。
バリ・タワー
ホテルに着いて、まず案内されるのがこのバリタワー。
ウェルカムドリンクと冷えたおしぼりを片手にスタッフが笑顔で出迎えてくれた。なんと言う段取りのよさ。
全て木で作られたこの塔は、レストランになっている。
20m以上ある真ん中の柱はカリマンタンから持ってきたと言うが、どうやって?シンプルだがセンス良く、とても居心地のいい場所。全て木で出来ているのは見た目をおしゃれにすることが目的なのではなく、この土地のエネルギーを壊さないよう、土に返ることの出来る有機物質で作ったということが、この中にいて伝わってくる。滞在中何度もここを訪れることになるのだが、何回来ても飽きない。
上に上るにつれ螺旋階段が狭くなるので、ここでの飲食は働いている人がちょっと気の毒。 最上階は森を見渡す絶景。海の向こうのムンジャンガン島やジャワ島まで見ることが出来る。風が強くてちょっと怖い。 1階エントランス。太い柱と木の床でとてもいい雰囲気。
夜はライトアップされる。明かりが強すぎず薄暗いので、天気のいいときは星がきれいに見えることだろう。 雨期はなんと言ってもこの色濃い緑の森が美しい。 雨の日の食事は2階でいただくのが僕らにとっても従業員にとってもいいようだ。
3階には完全オープンエアのデッキがある。夜は星を見ながら食事が出来る。レストランの人は上り下りが大変そうだが、2人が交代で給仕してくれる。いやな顔ひとつせず、運動になります、なんて言ってさわやかに笑っていた。
興奮のあまり、着いてすぐにバリタワーを4階のてっぺんまで登った。見渡す限り、すべてが緑、視界をさえぎるものは何もなく、山の稜線と銀色の海面がそれを縁取っているだけだ。こういう景色の中に入ると自分の大きさがわからなくなる。巨人になってあの山やこの森で転げまわったり寝ころがったりしてみたい。僕には知りえない秩序を保ち、大空に優雅な弧を描いて飛んで行く鳥の一団にそっと加わわりたい。妄想は果てしなく広がって、僕の体へ戻って来れなくなりそうだ。れれ?雲山さん、腰が引けて顔色悪いですけど大丈夫すか?
柱の天辺。上に行くほど階段が狭くなる。 本当に完璧なくらいどこもかしこも木でできている。
敷地内の施設は点在していてそれぞれが結構遠いので、移動は車を利用する。屋根に椅子がついているサファリカーは森の香りをリアルに感じられてものすごく楽しい。
雨期のムンジャンガン
其の一 旅の始まり ホテルへの道程
其の二 バリタワー
其の三 モンスーンフォレスト
其の四 クリフヴィラ
其の五 マングローブガゼボ
其の六 バードウォッチング
其の七 乗馬
其の八 トレッキング

其の九 食事、そしてまとめ


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